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曽野 浩樹; 柳澤 宏司; 大野 秋男; 小嶋 拓治; 空増 昇*
Nuclear Science and Engineering, 139(2), p.209 - 220, 2001/10
被引用回数:7 パーセンタイル:48.66(Nuclear Science & Technology)臨界事故条件下での人体の中性子及び線吸収線量を評価するために、高分子アラニン線量計とホウ酸リチウムを用いた熱蛍光線量計の二種類の組織等価線量計を10%濃縮硝酸ウラニル水溶液を用いた原研TRACYでの実験に適用した。この実験では、反応度添加条件を変えて五種類の臨界事故模擬実験を行った。高分子アラニン線量計を用いて1.5から1600Gyまでの中性子と線を合わせた吸収線量の測定に成功した。またホウ酸リチウム線量計により1から900Gyまでの線の吸収線量を測定することができた。さらに、反応度添加条件が異なっていても、線量は積分出力に比例することが確認された。ホウ酸リチウムの線に対する感度がアラニンとほぼ同じであるため、中性子線量は複雑な補正なしにアラニン線量計による中性子と線の吸収線量からホウ酸リチウム線量計による線吸収線量を差し引くことにより容易に評価することができた。MCNP4Bを用いた解析結果として、吸収線量の計算値は測定値と95%信頼区間の範囲内で一致し、過渡時の中性子及び線吸収線量の評価に十分適用できることを示した。